Archive for the ‘その他’ Category

患者様のプライバシーに関して

月曜日, 5月 14th, 2018

当院では、外国人の患者様も多く、中にはプライバシーの保護が特に必要な方もいらっしゃいます。
  
患者様のなかで、ご自身のプライバシーの保護が特に必要であるとお考えの場合、あらかじめメールなどで、当院スタッフにご相談ください。スケジュールやスペースを調整したりして、できるだけ皆様のご要望に沿うようにさせていただいております。
  
コンサルテーションだけでなく、施術においても皆様のプライバシーに配慮して、日々の診療にあたらさせていただきます。

美容形成外科手術と全身管理

月曜日, 11月 13th, 2017

美容形成外科の分野の手術の多くは、日帰りで、1-2時間の比較的規模の小さいものが多いかと思います。しかし、時には乳房再建や大掛かりな脂肪吸引、あるいは遊離組織を使った手術で、入院の上、全身管理を求められるケースがあります。
 
前に、このブログでも述べましたが、ビタミンE、魚の油、アスピリンなどだけでなく、術前に休薬したり、術中も下肢に間歇的にマッサージをする機器を用いて深部静脈血栓を予防したりします。
 
また、患者さんサイドのリスクファクターで考えると、年齢(65歳以上)、肥満指数(30以上)、喫煙の有無、他の基礎疾患(糖尿病など)の有無などが問題となってきます。
 
さらに美容目的の手術の場合には、リスクとベネフィットのバランスを考えた際に、疾病治療の際以上にリスクが低いことを求められます。
 
こうしたことは一般の方々にはわかりにくい情報であったりしますが、生命にかかわる大切なことですので、大きな手術を予定されている方は、ぜひ主治医と今一度よく相談されてください。

大学病院で行う美容医療

月曜日, 10月 16th, 2017

美容医療をお考えの患者さんは、多くはいわゆる民間の「クリニック」を受診されることが多いかと思います。当院の院長は、やはり、多くはクリニックで患者さんを診ておりますが、大学病院での診察、治療を勧める場合があります。それはクリニックに設置されてない特殊なレーザー機器を使用する場合や入院をして行った方がよいような大掛かりな手術を考えている場合です。
 
大学病院で、入院して手術を受けることは、実はとても安心で安全なことです。例えば、当院の院長が非常勤講師をしている大学病院には手術室が20室以上あります。非常に難易度の高い手術や、身体の弱っている重症患者の手術も行っています。これは、裏返せば、美容医療の手術においても、万が一の不測の事態が起こっても、対応できる体制があるということです。形成外科の専門医スタッフも何人もいますし、麻酔専門医も看護スタッフも多数います。最悪の場合、人工呼吸器や輸血の手配もできます。また、術後にもし具合が悪くなっても、すぐに医療スタッフが駆けつけてくれます。
 
そういうことで、当院ではケースバイケースで、患者様にとってよりよい選択と思われる際には、大学病院でのケアを勧めることがあります。

日米における形成外科の違いについて

月曜日, 10月 2nd, 2017

形成外科、美容外科に対する患者さんや一般社会の受け止め方には、日米で大きな違いがあります。まず、アメリカでは「美容外科」は特殊な独立した分野ではなく、形成外科の中に包括されます。言い方をかえると、形成外科医の多くは美容医療にも携わっています。
 
そして、クリニック(英語ではドクターズオフィスという)に来る患者さんも、随分と違った感じがします。日本では美容外科系のクリニックはかなりの割合で、精神科、心療内科のお世話になっている患者さんもいると聞きますが、アメリカではそうしたケースは少ないと思います。ちょうど、耳鼻科や眼科のクリニックへ行くように、皆さん、形成外科のクリニックへ行きます。そこには美容の患者さんも、再建外科やちょっとした怪我の患者さんも混ざっています。美容の患者さんに関しても、誰がみても治してあげた方がよいような特徴のある鼻だったりしますので、隠さないで、夫婦や友人と来院される方がたくさんいます。
 
わたしは、日本とアメリカの大学病院での形成外科医としての勤務経験がありますが、日本の形成外科は、アメリカの一般外科の延長上にあるような特殊な科ではないかという気がしています。だから、日本では美容外科と形成外科がお互いに独立してしまうのだろうと思っています。

傷跡の治療に関して

月曜日, 9月 18th, 2017

傷跡にもさまざまな原因があると思いますが、色の変化で見ていくと、赤っぽいもの、茶色いもの、そして白い線状のものがあると思います。赤っぽいものや茶色いものは、紫外線を避けて、保存的な治療をしても徐々に良くなることが多いですが、そうならない場合やもうすでに白くなっている場合、通常の治療ではなかなか改善しません。
 
当院では、そうした傷跡に対して、医師が非常勤スタッフとなっている大学病院と連携してアメリカ製のフラクショナル炭酸ガスレーザーを用いて治療を行うことがありますので、ご関心のある方はお尋ねください。

長寿になるための5つの条件

金曜日, 8月 11th, 2017

表題のような話を、実はいまからもう14年ほど前に自分の著書のなかで述べたことがあります。いま振り返ってみると、なかなかどうしてと頷くところがあります。
 
1. 遺伝子要因
2. 社会的、行動学的要因
3. 環境要因
4. 精神的要因
5. 肉体的要因
 
ごく簡単に説明すると、1は長寿の遺伝子を持っている人でこれはどうすることもできません。2の社会性に関しては、安定した家族生活や友人関係、あるいは社会とのつながりを指します。行動学的には、怒りっぽい人、攻撃的な性格の人は動脈硬化が進行しやすいという海外のデータがあります。過度の飲酒も寿命を縮めますので、適量を知ることが大切かと思います。
 
4の精神的要因は脳細胞の老化防止策を考えるということです。自分的には、実は3と5が一番個体に影響を与えるのではないかと感じています。
 
3はたとえばきれいな空気を吸うとか、事故に会いやすい場所や環境には近寄らないとか、いうことで、たばこは吸わない、車に乗るときはシートベルトをする、命にかかわるような仕事や運動はなるべくしない、などです。
 
5の肉体的要因に関して、運動も有酸素運動云々ということだけで考えるのでなく、楽しんで、長期に続けられることをする方がよいのではないかということです。ゴルフでも、テニスでも、水泳でも自分で好きなことを続けることだと思います。ジムの器械をつかったフィットネスも続けばよいですが、歳とってもできますか?ということです。運動が苦手な方は、歩くこと、ショッピングしながら歩くことだけでもよいかと思います。
 
そして食生活に関してですが、よくカロリー摂取が少ない方が長生きしますよ、という識者のコメントを見かけますが、みなさんご存知ですか?これって、マウスとか小さな生物でしか確認されてない実験結果なのですよ。医学の研究の歴史において、マウスの実験でよい新薬が見つかったと思っても、人間には全く効かなかったという例は多々あります。人間にとって、過度のカロリー制限、高タンパクダイエットが本当によいのか、そういうことはまだわかってないのです。

美容医療の違い:日米比較

月曜日, 6月 19th, 2017

日本では美容医療、美容外科というと、何か特殊な医療の現場を想像する方も多いかと思います。多くのクリニックは派手な宣伝で集客し、クリニックにいらっしゃる患者さんも多くはシークレット(秘密)に来院します。また多くの患者さんが、心身症、神経症や診断名が付いていなくても強迫観念に取りつかれているなど、通常の診療科を訪れる患者層とは違うと言われています。治療内容も、形成外科でなんとかもっと普通の生活を送れるように、修復してあげた方がよい症例というよりは、それほど容姿に問題がないのに、非常に細かい、些細なことを気にされていることも多いようです。これが日本の美容医療、とくに美容外科の現場でしょう。
 
一方で、アメリカでは美容外科という独立した専門科はなく、形成外科が美容外科も包括しています。アメリカでは形成外科は一般の耳鼻科や眼科と同様に、誰が見ても治した方がよいような鼻の形や加齢による瞼の垂みなどを修正します。家族全員で来院することもよくありますし、夫婦や、親子で相談に来られることも多いです。クリニックの中も明るく、日本のようにひっそりと隠れて来るというような感じではありません。
 
アメリカと日本の両方の国で美容医療、形成外科をやってきたものとしては、どうしてもそうした違いを今更のように感じてしまいます。

EBMについて

月曜日, 6月 5th, 2017

EBMという言葉をご存知でしょうか?EBMはEvidence Based Medicineの略語で、形成外科を含めた一般診療科ではもうかなり前から使われている概念です。詳細は成書に譲りますが、端的にいうと信頼のおける方法で行われた臨床治験などの結果に沿って、科学的に認められた治療方法を用いるという当たり前の考え方です。
 
    ところが、美容医療や自由診療と呼ばれる保険外診療の分野において、この考え方が必ずしも踏襲されてこなかったのです。EBMによらない治療というと、たとえば、この治療法で何人もの患者を治しました、この方法は当院で開発されたユニークな治療法です、などというものの、厳しい臨床治験のデータによる裏付けがなかったりします。
 
    この問題は美容医療の治療現場でも散見されると思いますが、他にも、再生医療、(未認可の)がん治療、遺伝子治療などの分野でも残念ながらあるのです。特に、大学や国の研究機関以外で行われている、派手な広告で集客しているものには、ちょっと立ち止まって、これは本当はどうなのだろうか?と考えてみてください。

豊胸術とリンパ腫について(その3):海外ニュース

月曜日, 5月 15th, 2017

これまで、豊胸術や乳がん術後の再建手術で豊胸インプラントというバッグが用いられた際、とくにTextured型という表面がざらざらのタイプのバッグを挿入された患者さんに、特殊なリンパ腫がその後発生する可能性が一般人口よりやや多くみられることを述べてきました。
 
この病気に関してアメリカの大手新聞のニューヨークタイムス電子版の本日号で、アメリカでも大きな社会問題になりつつあることが報じられています。詳しくは以下のサイトをご参照ください(英語ですが、グーグル翻訳で読めます)。
 
https://mobile.nytimes.com/2017/05/14/health/breast-implants-cancer.html?smprod=nytcore-iphone&smid=nytcore-iphone-share&_r=0&referer=

豊胸術とリンパ腫について(その2)

月曜日, 5月 1st, 2017

このタイトルのその1でもお知らせしましたが、欧米では豊胸術に用いられるインプラント(バッグ)とT型リンパ腫との関連性が取りざたされています。この現象は、豊胸バッグを10年以上体内に保持していた場合に起こりやすく、とくに表面がざらざらなTexturedタイプという製品で起こるということがわかってきました。このTexturedタイプというのは実は、乳がん後の乳房再建術でも多く使われているタイプの豊胸バッグで、波紋を呼んでいます。
 
   Texturedタイプというものはいわゆるカプセル拘縮という乳房がごわごわと硬くなる現象を起こりにくくする作用が、表面がつるつるのSmoothタイプより少ないと言われていました。しかし、一方で表面のざらざらの中に細菌類が住み着いて、感染されたバイオフィルムという現象を作り出すことも知られていました。
 
   いま大切なことは、こうした豊胸バッグが体内に入っている患者さんは、今一度自分で乳房の触診をし、違和感を感じるなら、専門医に相談の上MRI検査をすることをお勧めします。