梅雨の季節と頭痛
梅雨の季節が今年ももうすぐやってきます。片頭痛やその他のタイプの頭痛をお持ちの方にとって嫌な時期でもあります。アメリカで片頭痛の治療にボトックスが使われ始めて20年以上たちます。私たちも長年ボトックスを使った頭痛治療を行っていますが、他の方法で効果が十分でなかったり、副作用で既存の医薬品が服用できないケースでボトックスは第2の選択肢となることがあります。
これまでも何度か触れてきましたが、ボトックスがどうして頭痛に効果があるのか、そして梅雨の季節のような雨天のような気圧の変化がどうして関係しているのか、ということは2021年度のノーベル生理学・医学賞を振り返ってみるとある程度わかります。カリフォルニア大学のデービス博士らは、脳の表面の血管に辛さや痛みに関する受容体(TRPV1という)があるのを発見しました。そしてこの受容体がボツリヌス菌毒素(ボトックス)によって拮抗されることも現在わかってきました。
また、脳内には、気圧の変化に敏感に反応する受容体もあります。こうしたものが頭痛の発生に関与することが、これまでの血管の収縮、拡張や脳内セロトニンレベルなどの説に加わったことで、頭痛に対する治療の選択が広がったと言えるでしょう。
私たちのクリニックでは米国のFDAプロトコールやガイドラインに沿ってボトックスを用いた頭痛治療を10年以上の間行ってきました。
クリニックのご案内infomation
受付時間:9:30 ~ 18:00
休診日:水曜、日曜、祭日
住所:東京都渋谷区広尾5-5-1-4F
アクセス:
東京メトロ 日比谷線「広尾駅」出口2より1分
広尾散歩通り、スターバックス隣り